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東京都心への一極集中が進み、廃れる副都心

 
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 東京は、日本各地の都市や海外の大都市に比較して、中心地が分散しています。山手線の存在も寄与していますが、新宿を始めとする7つの副都心を指定し、積極的に分散核都市を進めてきた効果とも言えます。

 しかし、そんな東京にも、最近、明らかに異変が起こりつつあります。1990年代までは、副都心、とりわけ新宿地区に集積がすすむ傾向がありました。東京都庁の新宿移転や、埼京線・都営大江戸線などの開通、そしてJR東日本やNTT東日本などが本社をかまえ、新宿の方が都心なのではないかと見まごうような発達ぶりでした。

 渋谷や池袋などの他の副都心も、20世紀終わり頃には隆盛を極めていたと言えるでしょう。

 ところが、丸ビルが建て替え開業するあたりから、風向きが変わってきました。これまでオフィス街ではあっても商業地とは言い難かった丸ノ内地区が、一大ショッピングゾーンに生まれ変わりました。東北新幹線が延伸開業した東京駅は、西からも北からも遠来の客が集まるスポットとなり、銀座も完全に息を吹き返しました。背景には、豊洲・湾岸地区などに大規模なマンションが続々と建ち、商圏人口が増えたこともあるでしょう。

 こうして、新宿を始めとする副都心線は、そこを起点とする通勤路線の沿線住民のためのローカルな街に戻りつつあります。西新宿のオフィスビルに本社を構える会社も、以前ほど日本の名だたる大企業は名を連ねていません。

 こうして、これから20~30年は、都心~品川駅周辺の時代となるのかも知れません。
しかし時代は繰り返しますから、大きな流れで見れば、東京の中心のトレンドも移り変わり続けていくのでしょう。

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