楽しく読めて役に立つ、オール書き下ろし記事でお送りする新しい事典
「なるほど事典」は、毎日早朝7時前から新着記事をリリース。通勤・通学のおともに、ぜひブックマークを!
>> 茄子とトマトのグラタン 簡単レシピ
>> 足が太くて死にたい、痩せない脚への切実な悩み

顕微授精による染色体異常・奇形児のリスク 確率高い?

 
スポンサーリンク
 顕微授精というのは、卵子の中に注射器のような専用器具で無理やり精子を入れることです。当初、こんな野蛮な方法で受精が成立するとは思われていなかったのですが、今では方法も確立され、体外受精においては頻繁に選択される手技の一つとなっています。

 顕微授精における受精率は70~80%と言われ、ふりかけによる体外受精の60~70%を若干上回ります。しかし、基本的には、ふりかけで受精できなかった場合にのみ、顕微授精を選択するべきであるという意見もあります。

 それは、自然淘汰の一つである、「優れた精子が先に卵子に辿り着いて受精する」といった儀式をすっ飛ばして、培養士が見た目で良さそうな精子を選んで受精させるので、ここに人為的な選択が働いてしまうからです。見た目はあくまでも精子としての見た目なので、なかにあるDNAが、人間として育っていくのに十分な染色体であるかどうかはまた別問題だからです。

 それでも不思議なことに、顕微授精によって
染色体異常や異常出産・流産・障害児などのリスクは増えないという考え方が一般的となっています。受精する能力に長けた精子が、その後、人間となったときのも優れたDNAかというと、また別だからなのかもしれません。このあたりは正に生命の神秘で、永遠にナゾのままなのかも知れませんね。

スポンサーリンク
は編集部のオススメ記事です。