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放射能を敬遠して、居酒屋や飲み会を控える若者たち

 
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 近年、若者がアルコールを飲まなくなってきていることが、社会問題となっています。中でも特に「ビールは苦いから嫌い」といい、未成年者の飲酒取り締まりも厳しくなったことから、大学に入学すると新歓コンパで酒の味を覚え……というのも昔話になりつつあります。

 それに加えて、若者たちを酒場から遠ざけているのは、福島第一原子力発電所が事故で放出した放射性物質の存在です。そもそも居酒屋といえば、魚介類の宝庫で、特に貝類や魚の肝など、放射性物質が蓄積しやすいものを好んで食べる傾向にあります。また、つまみに出てくる、もずく、菜の花、銀杏、きのこなどはいずれも、放射能に汚染されやすいと指摘されることの多い食材です。

 それでも、年配の人たちは、今さら放射能を気にして行動しない傾向がありますが、若者は別です。まだ生殖年齢を終えていない若年層こそ、放射性物質による被害を受けないようにすることが大切ですから、当然といえば当然です。

 福島原発の事故以降は、友人知人と一緒に外食に行っても、汚染食材を気にする人と気にしない人との間で何かとトラブルが生じやすく、人間関係のいざこざを避けたがる若者は最初から、仲間と外食に行くということを避けているのではないかという指摘もあります。

 加えて、若者はお金がないことが多く、客単価の安い店に行く傾向が元もと高かったので、
そういう安い店こそ汚染食材を使っている可能性が高まりますから、控えたくなるのも道理というものです。こうして、放射能の問題は若者たちのコミュニケーションの場を奪ってしまっているのです。

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