携帯電話で送受信できる電子メールが広まった頃から、飲み会やデートの後にいわゆる「お疲れさまメール」が飛び交うことが多くなりました。「今日はお疲れさまでした、楽しかった。またね」というやつです。

　中には、積極的に自分からこれを発信し、それでいて相手から返信が来ないと不安になる人もいるようです。あるいは、自分が出さなかったとしても、相手から「お疲れさまメール」が来ないと、今日はつまらなかったのかな、怒っているのかな、もう会いたくないのかなと疑心暗鬼になり、不安にかられるというのです。

　「怒ってるのかな」の方は、なかなかタチが悪い被害妄想です。あれこれと会話の内容を思い出し、「やっぱり、あの一言で怒らせたかな」とか、全く不毛な思考が頭の中を巡るのです。

　これは、時間と心のムダです。※心も消耗品です。

　「お疲れさまメール」など出さねばならぬマナーは存在しません。これは、SNSの「いいね！」と同じです。出したい人だけが出せばよいし、逆に出さぬことを以て何かのメッセージを込めているようなことは通常ありません。

　それとも、あなたは、怒りを表したり、何かの報復措置で、「お疲れさまメール」を出さなかったりするのですか？ 　もしそうなら、そのやり方こそ改めるべきでしょう。