アナウンサー泣かせと言われる「高速増殖炉もんじゅ」という言葉。口に出してみると分かりますが、非常に言いにくいですね。これを生放送のプレッシャーの中で間違えずに発音するのは、なかなか大変です。人によっては、ニュース原稿を読んでいるときに、数行先の方にある「高速増殖炉もんじゅ」に気を取られてしまい、そこに行く前に間違えてしまうかも知れません。

　この発音のしにくさは、早口言葉として有名な「バスガス爆発」「東京特許許可局」を上回るのではないかと思います。区切って読んでみると、「高速増殖炉」だけで十分に発音しにくいし「増殖炉」だけでも発音しにくいことが分かります。さらに区切っていくと、言いにくいのは「しょくろ」のところだと気づくでしょう。

　なので、この言いにくいところを分解してしまうのが、読み方のコツになってきます。

　「高速ゾーショ　黒」だったら、結構早く、繰り返し読めませんか？

　ですから、頭の中で「高速ゾーショ　黒文殊」と覚えておけばいいのです。 『黒文殊』……なんだかカッコイイですね。もちろん、実際に発音する場合には、「ゾーショ」と「黒」のあいだで変な間があかないように気をつけましょう。

　このヒントが、アナウンサー諸君の役に立てば幸いです。