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「自慢じゃないけど」という慣用句があります。なぜこれを慣用句と呼ばねばならないかというと、意味が反対だからです。
「自慢じゃないけど」という言葉の後には、必ずといっていいほど自慢が続きます。もっとも、目的が自慢することではないという意味が本来なのでしょう。自慢が目的じゃなくても、話の流れ上、言う必要がある場合もあります。
(用例)
「誰か、この垂れ幕書いてくれないかなあ。字が綺麗な人が良いな」
「私、自慢じゃないけど、書道3段だよ」
この例では、自慢が目的ではないのは明らかです。しかし、近年では、「これから自慢を開始するよ」という意味合いで使われることの方が多くなりました。
(用例)
「自慢じゃないけど、私、ウエスト細いよ」
ですが、「自慢じゃないけど」という言葉がなくて、スーッと話し始めて、
終わってみると結局「自慢話」だったという時ほど、腹立たしくそして無力感に襲われることはありません。
やはり、どうせ自慢をするのなら「自慢をするようだけど」「自慢話になるけど」と前置きをした方が聞く方に対して思いやりがあると言えるでしょう。「自慢じゃないけど」といって話し始めた相手に「本当に自慢じゃないんだね?」と念を押すようなことは慎みたいものです。
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