(初出 1992年) 東北・上越新幹線の東京駅乗り入れにあたってJR東日本はJR東海に「3本ある東海道新幹線のホームを共同で使わせてくれないか」と持ちかけました。東海は「東海道新幹線のダイヤが過密のためその余裕がない」とけんもほろろでした。果たして本当にそうでしょうか? 結果として東北・上越新幹線は1本のホームで東北・上越新幹線をすべてさばいていますが、東海道新幹線は3本、番線にして6本あるホームを悠々と使っているのです。この事件に象徴されるように、JR東日本とJR東海はかなり険悪な間柄なのです。 東北新幹線が東京駅へ乗り入れたのに、新幹線の相互直通運転は実現の気配すら感じられません。それどころか、JR東海は東海道新幹線の大半を品川駅発着にするプランの実行に動いています。JR東日本が命をかけている ターミナル東京駅に対する完全な侮辱、挑戦に違いありません。このように、両社の争いは利用者からすると鉄道ネットワークが悪いほう、悪いほうへと動いているようです。