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(3)瀕死の上野駅 [新線計画によるターミナル駅の明暗]

 
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(初出 1992年)

 かつて東京の北の玄関として、また下町のターミナルとして栄えてきた上野ですが、このところの情勢は上野にとってどんどん悪い方向へ進んでいます。

 まず筆頭が東北・上越新幹線の東京駅乗り入れです。これによりほとんどの新幹線が東京始発になったばかりでなく、上野に停車しないものまである始末です。これによって、一部の人を除けば一般の東京人は上野駅を使う機会が全くなくなったといっていいものです。頼みの軽井沢方面行き特急列車も、やがて北陸新幹線にとって変わられることでしょう。そのうえ、JRは新宿中心のダイヤを組もうとしているため、東北線や高崎線が池袋や新宿始発となり、さらに上野発の電車は減っているわけです。しかも成田エクスプレスの登場により成田空港への足は「上野から京成線」という風潮は崩れてしまいました。もはや手をもがれ足ももがれて身も細るありさまなのです。

 首都高速1号上野線も欠陥路線です。拙著『首都高速の疑問点』でも見たように、上野線からは江戸橋ICで都心環状線外回りにしかいけないのです。現在1号線は入谷でとまていますが、将来的には東北自動車道方面へつながることになっています。それでも1号線へは江戸橋ICに内回りからアクセスする以外にないわけです。

 以上でわかる通り、
将来の上野は交通上欠陥だらけの様相をモロに呈するのはもはや避けられない状況です。

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