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(2)新宿へ、新宿へ [新線計画によるターミナル駅の明暗]

 
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(初出 1992年)

 現在の新宿の集客能力はかなり大きなものとなっています。私鉄だけでも京王・小田急・西武新宿線と、総延長といい本数といい第一級の路線が3本です。そして埼玉からは埼京線が、千葉からは総武線直通の中央線各駅停車が、多摩と甲府・松本方面からは中央線が、23区東部からは都営新宿線が、そして丸の内線もが客を運んできます。さらに東海道線や東北・高崎線も新宿始発のものが増えています。伊勢丹百貨店を中心とするショッピングゾーン、歌舞伎町の歓楽街、都庁を含む新都心地区などさまざまな顔をもつ街になっています。

 新線の計画を見てみましょう。地下の山手線と期待される都営12号線は、まさに新宿中心の電車です。新宿地区に新宿、北新宿、西新宿、十二社と4つの駅ができます。そして12号線によって今は池袋をその牙城としている練馬区民が新宿に直接流れ込んでくることになります。そのほか13号線が伊勢丹近くを通ることになります。

 新宿が交通結節点であるのは、電車だけにとどまりません。東京西部の大動脈である甲州街道(国道20号)を筆頭に、郊外へ向けては青梅街道・水道道路・方南通りなどの起点として、また都心向けには新宿通り・靖国通り、さらに明治通りがあります。これらは、地下鉄新線建設の余地がまだ十分あることを示しています。加えて首都高速4号線が中央自動車道に通じる道路として重要な放射線であるほか、首都高速中央環状新宿線と名づけられた新線も建設中です。それに実現の可能性は低いものの、丸の内-新宿の地下の弾丸道路も計画されています。

 新宿地区には伊勢丹・三越・小田急・京王の各百貨店がありますが、
高島屋も既に出店を決めています。そして、JR本社移転、西武新宿線の東口乗り入れなどまだまだ発展し続けて行くのです。しかしこのシリーズ、褒めてばかりでは終わりません。

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