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(6)JR東日本の東京-新宿枢軸政策 [新線計画によるターミナル駅の明暗]

 
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(初出 1992年)

 JR東日本は、明らかに駅に関するヒイキやほかの鉄道会社に対するイジワルがあります。後者で代表的なのは、中央線特別快速が吉祥寺に止まらないことです。吉祥寺は井の頭線との乗り換え駅であるだけでなく、伊勢丹・近鉄・東急の各デパートやパルコ・丸井などもある一大ショッピングゾーンです。従ってここに特別快速を止めることは、沿線住民も大いに望むところに相違ないのです。それでも通過駅にしておくのは、京王への嫌がらせと渋谷たたき(井の頭線で渋谷に客が流れるのを食い止める)政策の一貫でしょう。

 JR東日本は東京駅と新宿駅を拠点にしようと考えているようです。東京駅は現在JR本社に隣接し、新宿駅はJR本社移転計画地に隣接しています。そんなわけでJRは東北・上越新幹線の東京駅乗り入れや京葉線の東京駅乗り入れ、ならびに新宿駅のホーム増設(成田エクスプレス用)などを迅速に達成してしまったのです。一方で埼京線の渋谷方面乗り入れとなると非常に対応がわるく、地元の資金協力が条件とか何とかいいながらどんどん先延ばしにしていたのを見ると、新宿・東京に関する工事がいかに優先されているか分かります。そして渋谷まで延長が決定したとき、「埼京線、恵比寿まで延長決定」となりました。普通埼京線をのばすなら山手線の快速としての役割を持たせることを考えます。つまり池袋-新宿-と止まるのですからそのあとは渋谷-大崎くらい駅をとばしてほしいものです。しかし、とりあえず恵比寿まで伸ばすということは恵比寿には将来ずっと埼京線を止めるということなのでしょう。これこそ、
「毒を喰らわば皿まで」ならぬ「渋谷に止めるくらいならやけくそで恵比寿にもとめてやる」という考え方でしょう。
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