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チェルノブイリ原発事故で大きな被害を被ったベラルーシの、「ベラルド放射能安全研究所」のネステレンコ所長が、福島市にやってきて、チェルノブイリから福島に伝えたいことと題する講演を行いました。
講演によれば、ベラルーシにあっても事故直後の政府の発表するデータは誰も信用していなかったので、個人が使える線量計を作り、また、食品の放射能を測定できる施設を学校などに整備して、各家庭の食品も自由にはかれるような体制を作ったそうです。
興味深いのは、体内のセシウムを吸着して排出する作用のある「ビタペクト」という吸着剤を開発し、大勢の人に対して効果を上げたということです。どうして、これが今、日本で流通していないのでしょう?
ネステレンコ氏は、今後福島で病気が増えると指摘し、
低線量の地域でも重病の患者がたくさん出ていることを伝えています。特に、子供の甲状腺癌については、悲劇的な状況だということです。
残念ながら、今の日本では、チェルノブイリの教訓を生かそうとするような動きが乏しく、特に、政府や自治体レベルでは、まったく市民を見殺しにしている状況です。情けない話ですが、私たちはいま、素直にベラルーシに教えを請うべきなのではないでしょうか。
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