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原発事故で放出された放射性物質のうち、特に危ないのが、半減期が長いストロンチウムです。カルシウムに似た性質から、骨に蓄積され、白血病や多発性骨髄腫などの原因になるといわれています。また、測定が容易でないことから、現在の放射能検査は殆どセシウムが中心で、ベータ線を出すストロンチウムは測定していないのが現状です。理論的には、原発からセシウムと同量(ベクレル)が放出されていると言われています。
さて、ストロンチウムは金属なので、海に出た分は海底に沈むと考えられています。そこで、底魚が危険なわけですが、貝類も同様です。貝殻は、カルシウムを多く含みますが、福島近海の貝類は今やストロンチウムを含む貝殻だと考えるべきでしょう。
貝殻は家庭では捨ててしまいますが、加工食品工場で大量に出た貝殻は、ニワトリのエサに混ぜられます。卵の殻を固くするためです。こうして卵の殻に移行したストロンチウムは、マヨネーズ工場や加工食品工場で使われた卵でも廃棄されず、卵殻カルシウムに加工され、これがスナック菓子やビスケットに使われます。
こうして、菓子のストロンチウム汚染は
着実に進んでいる恐れがあります。従って、全ての菓子も、ベータ線を含め、厳密な放射線測定が必要になってくるでしょう。
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