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歩行者軽視の渋谷駅南口・東口 歩道橋でないと渡れない国道246号

 
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 渋谷駅のすぐ近くには(実際には、JR山手線のホームをまたぐようにそしてくぐるように)、国道246号と首都高速3号線が通っています。246号は広幅員の道路ですが、渋谷駅付近には横断歩道がないのです。渡るためには、老朽化していてボロボロの歩道橋を利用するしかありません。わずか数か所に、エレベーターが後付けで設置されているものの、駅前広場に良くある「ペデストリアンデッキ」のようなものではなく、細い通路で構成された四辺形の歩道橋です。

 別に、地下道も設置されていましたが、こちらも駅直結ではなく単純に246号をくぐるためのもので、残念ながらすでに閉鎖されてしまいました。

 こうして、渋谷駅の南側エリアは、この国道246号が街を完全に分断してしまっています。歩道橋でしかアクセスできない渋谷駅南側・桜ヶ丘~南平台方面は、発展から完全に取り残されてしまっています。インフォスタワーなどのオフィスが少量あるものの、桜ヶ丘エリアはどちらかというとマンション主体の住宅地で、飲食店や楽器店がわずかにあるのみです。渋谷という大都会からすると、駅から数分の距離にあっても驚くほど静かなのです。

 一方で、駅南側のエリアの中でも、山手線の東側は、JR埼京線の延伸に伴い新南口が設置されたため、
JR利用者に限り、246号を渡らなくてもアクセスが可能となりました。旧貨物ヤードだったエリアには、いくつかのオフィスビルとホテルが建ち並び、ちょっとしたビジネス街を形成してはいます。しかし、埼京線・湘南新宿ライン利用者以外からは不便きわまりなく、ここもやはり陸の孤島といった感が否めないのが現状です。

 これから始まる渋谷駅周辺の再開発事業では、この歩行者軽視の実態を改めて、快適なペデストリアンデッキを整備し、歩行者と自転車・車イスが快適に国道を渡れるような整備が望まれます。これは特別なことではなく、新宿駅を始め、郊外の駅でも普通に整備されていることですから、街の一体的な発展にとって不可欠と言えます。

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