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本当に辛いのは、不妊治療よりも、授からなかったその後だ。

 
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 不妊治療は辛いと良く言いますが、本当に辛いのは、不妊治療が失敗の元にあきらめて終えたときです。不妊治療中は、子を持つ夢がまだゼロではないのです。辛いとは言っても、目標に向かって燃えている充実した日々でもあります。

 しかし、それでも授からずに妊娠をあきらめた後、あるいはそれで閉経した後は、もう自分の子どもをもてる可能性はゼロなのです。

 不妊が辛いのは、実のところ、ここです。不妊治療は通過点でしかなく、成功しなければ、あとはずっと子無しの人生を送ることになります。

 不幸というのは、時と共に癒やされ忘れていく不幸と、そうでない不幸があります。失恋は前者ですが、不妊は後者です。自分に子供が居ない不幸を忘れることなど一生できません。家を一歩出れば街には子どもがいるし、友人・親戚から、テレビの中まで、世の中は子どもであふれています。友人・親戚から芸能人まで、妊娠・出産のニュースはイヤでも耳に入ってくるのです。

 不妊治療中の人に分かって欲しいのは、
辛いのは今ではなく、本当に辛いのはその後なのだということです。しかし、不妊でない人は誰も、この悲しみと苦しみを分かってはくれません。

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