
しかし、学生の立場からすれば仕方がない面もあります。内定を辞退すると、コーヒーをぶっかけられる、などの物騒な話もあります。確かに、かつてはそのような腹いせ行為もあったようですが、近年においては、そのような心配はまず無用でしょう。SNSやネットの普及により、悪事はすぐに広まってしまうため、企業側も慎重にならざるを得ないからです。
それでも、メールひとつで辞退できるという甘い考えは捨てた方が良いでしょう。内定辞退とは、結婚に例えれば婚約破棄と同じです。権利を放棄するのではなく、「決まっていたものを破棄する」ということだからです。就職するフリをして騙していたことになりますから、採用企業の担当者も面白いはずがありません。
かつては内定を出した学生をセミナーや懇親会などの名目で拘束し、 他社への就職活動を継続できないようにすることが普通に行われていました。要は、それだけ企業の側も真剣だということです。