藤崎マーケットはお笑いコンビですが、彼らのネタといえば数年前に「ラララライ体操」というものが流行りました。ノースリーブに身を包んだ二人が軽やかに体操をしながら、ネタを繰り広げるもので、どんな仕草やセリフも最終的には「ラララライ・・ラララライ・・・」となってしまうという愉快なものでした。しかし、ラララライ体操そのものはおろか、藤崎マーケットというお笑いコンビも、近年ではテレビで見なくなってしまいました。

　一方で、伊勢丹の紙袋の衣装で有名な「COWCOW」は、そのトレードマークを脱ぎ去って、「あたりまえ体操」というのを作り出しました。これは、一種の「あるあるネタ」でもあり、また文字通り当たり前のことを言うだけのものです。

　この「あたりまえ体操」は、大人が見ても面白くも何ともないと思う人が多い反面、子供には圧倒的な支持を得ています。なぜでしょうか？

　当たり前のことなんて、ちっとも面白くないはずですが、子供というのは、 それでも面白いのです。一方で、「ラララライ体操」の場合、笑いがもう少し深いところがあったりするので、肝腎の笑いの部分が子供には少し難しいという面があります。

　「体操」そのものは明らかに子供を意識したものですから、藤崎マーケットの「ラララライ体操」は、そこの部分にズレがあったと見ることもできますね。