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目のつけ所がシャープ、どころではなくなってきました。このままでは、シャープは潰れそうな会社の代名詞になりかねません。シャープペンシルに始まり、ザウルスや情報家電でも成功してきたシャープですが、どうしてここまでの凋落ぶりを見せてしまったのでしょうか。一体、誰のせいでしょう?
この一つは、2000年頃に経営の手法としてはやった「選択と集中」の弊害でしょう。普通に考えれば、リスク分散からは「総花主義」の方が手堅いし、コア事業はあっても周辺分野への種まきとインキュベーションを欠かさないようにする方が良いに決まっています。そして、コア事業から始まり、総合メーカーへと発展するのが当たり前の成長です。
しかしアメリカに始まった「選択と集中」ブームは、ブームに乗らない経営を悪とするほどにまで変な風潮になり、シャープも半ばそれに走ってしまった面があります。つまり、液晶への選択と集中を進めすぎたわけです。
そして「成功体験への埋没」、つまり一旦、液晶への選択と集中で成功に乗ったので、過度に液晶に投資をしてしまったのです。液晶が儲かる時代は終わりが見えていたのに、成功体験から抜けきらない、社内でも液晶に投資することは善であるというおごりがあったのでしょう。
そうはいっても、シャープは今でも家電を作っていますし、
液晶以外をやめたわけではなかったので、ここにはまだ復活の芽が残っています。何のかんの言っても国民にとっては宝の企業の一つですから、頑張って欲しいものですね。
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