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近年の日本における、不妊治療を受ける環境の整い方はめざましいものがあります。大都市であれば、体外受精・胚移植などの高度な不妊治療が受けられる医療機関が、大病院から個人クリニックまで10個以上あることも珍しくありあせん。また、不妊はとかく内向きで人に相談しにくい悩みになりがちですが、インターネットの普及によって様々な情報を得て、また同じ境遇の人と情報交換ができるようになったとも大きいでしょう。
しかし、手軽に不妊治療を受けられるようになったからこそ、気をつけなければいけないこともあります。不妊治療をして、本当に満足が得られる結果になる人は、大多数ではありません。
不妊治療を受けて後悔することになるパターンはいくつもあります。お金も時間もかかるのですから、「こんな事なら不妊治療しなければ良かった」という結末は、あまりに勿体ないですね。
健康でない赤ちゃん、障害を持った赤ちゃんを授かってしまった場合、どうしても、それを「自然に逆らった方法で妊娠したからだ」と考えてしまいがちです。自然妊娠であっても、一定割合は障害を持った子どもが生まれますが、不妊治療をしていると、どうしても自分を責めてしまいがちです。そしてお金と労力をかけて手に入れたかったもの違う、こんなハズではなかったと嘆くのです。
不妊治療の結果、結局子どもを授かることができなかったときは、いよいよ神に見放された気持ちがするでしょう。執着が大きかった分、手に入らなかったことの悔しさも大きくなってしまいます。「できるだけの努力をした方が後悔しないで済む」という考え方は、必ずしも正解ではないのです。周りを見回せば、「1円もかけずに子だくさんの友達」が何人も居て、自分は「300万円もかけたのに子無しの私」なのです。「子どもなんて欲しくない」と開き直ることも、過去に不妊治療でお金と労力をかけたことと矛盾するので、できませんね。
また、不妊治療は夫婦喧嘩の原因にもなります。
そんな思いをするくらいなら、不妊治療などしない方がマシというものです。
不妊治療に踏み出すかどうかのポイントは、「授からなくても、後悔しないか」です。授からない場合に後悔する可能性があるのなら、踏み出さずにやめておくというが正解かも知れません。
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