大手スーパー・ジャスコを擁するイオングループが、ピーコックストアを買収する方針を固めたそうです。ピーコックストアといえば、大丸百貨店が「大丸ピーコック」として始めた、百貨店系スーパー。言ってみれば、伊勢丹クイーンズなどと比べるべき高級スーパーで、また青山店や麻布十番店などの歴史は古く、紀伊国屋や明治屋などと肩を並べる特別な存在でもあったわけです。 それが、イオンの傘下になれば、安っぽい「TOP VALU」のPB商品が並ぶのはほぼ確実と見られますし、何よりイオンは品揃えに難がありますから、ピーコックの良さが失われかねません。イオンは、1ジャンル当たりの商品数を絞り込んで、かつPB比率を高める戦略のようですから、消費者からすれば選択の機会を奪われかねないわけです。 今後は、イオンがピーコックストアのブランド力を活かして、 維持したまま運営していく道を選ぶのか、単なる店舗数増大の手っ取り早い手段として活用し、次々に「イオン」「ジャスコ」「まいばすけっと」などに衣替えしていくのかが、争点になるでしょう。