京浜東北線は、東京・新橋・神田・有楽町など、都心の名だたるビジネス街・繁華街に直通していて、大変便利です。というか、正にそれがウリでした。しかし、快速運転が実施されてからは、状況は一変しました。京浜東北線は、山手線と並行する区間で、山手線の快速としての役割を担わされ、結果、新橋・有楽町・神田などの主要駅を通過することになってしまったのです。ですから、これらの駅に行きたいときには、山手線に乗り換えが必要。これは、あきらかに京浜東北線の沿線住民にはマイナスで、沿線軽視の態度と言えるでしょう。

　住環境も良くありません。東海道線方面は、東海道本線の駅間隔が長いこともあり、京浜東北線の一駅もけっこう離れていて、駅までバス、または京急の利用を余儀なくされます。大森など大田区の一部に高級住宅地はあるものの、概ね、低地・工業地帯を通っており、労働者が多く、また玉川の水害や東京湾の津波も心配です。特に、川崎付近のガラは良くありません。

　北方面も同様です。特に西川口駅周辺は、 首都圏でも有名な風俗街でした。そして、新宿・池袋のような買い物に便利な街が、上野～大宮間にはほぼ皆無。かといって山手線の西側には行きにいという欠点がありますね。