ストリンガー氏のトップ退任でもささやかれるソニーの“院政”
これは本当にハワード・ストリンガー体制の幕引きなのか──。テレビ事業などを筆頭に業績不振にあえぐソニーが、7年ぶりに経営トップ交代を含む新体制を発表した。一見すると経営責任を取ったかのような会長職と社長職、CEOの退任だが、その実、「院政」が敷かれるとの見方が強まっている。
ストリンガーがソニーをダメにしたのは、もやは共通認識となっています。ストリンガーを連れてきて自爆テロを仕込んだ出井伸之にも相当な責任がありますが、日本の宝であるソニーをここまでダメにしたストリンガーが、本当に出ていってくれるのか、誰でも気になることですね。これは本当にハワード・ストリンガー体制の幕引きなのか──。テレビ事業などを筆頭に業績不振にあえぐソニーが、7年ぶりに経営トップ交代を含む新体制を発表した。一見すると経営責任を取ったかのような会長職と社長職、CEOの退任だが、その実、「院政」が敷かれるとの見方が強まっている。
結論からいえば、ストリンガーは、できる限り院政を敷こうとするでしょう。そして、それを食い止めることは難しい。
なぜなら、 無能と言われるストリンガーではありますが、ここまで辞めずにしがみついてきたということに関しては、居座ることに関する強烈な才能を認めずにはおれないからです。それは、ストリンガーをどうしてなかなか辞めさせることができなかったのか、という疑問から、自ずと導かれるものです。
実は、後任のヒライ社長は、ストリンガーと相思相愛の仲とささやかれます。要するに、一見すると「ストリンガーを追放した」と見える今回の解任劇は、実は、ストリンガーが院政の基盤を築くことに成功したという事件に他ならないのです。