「草食系男子」という言葉は一過性のハヤリ言葉ですが、同時に、実質的な悪口でもあります。女々しい、おとなしい、頼りない、消極的だ、というような意味を包括して曖昧にした言葉ですから、当然です。言い換えようとしたら、マイナスの言葉しか出てこないでしょう。

　従って、「草食系だね」と言われたら、それはもう面と向かって悪口を言われているも同然なのです。だから、しっかりと怒って見せて、「草食系ではない」ということをアピールしなくてはなりません。そうしないと、いずれは「いじられキャラ」→「いじめられっ子」という典型的な推移を辿ることになるでしょう。

　最悪なのは「草食系だね」と言われて、ニヤニヤと笑っていることです。これでは、事態は悪化するばかりです。

　しかし「怒って見せる」と言われても、実際、難しいですね。「草食系じゃありません！」とか「僕は意外に肉食系ですよ」と言ったところで、余計に馬鹿にされるでしょう。このように「否定」に回っても相手の印象が変わることはないので、そうではなく、「不快感の表明」にするべきです。言葉で言うと、 「失礼な！」とか「怒りますよ！」とか「馬鹿にしてるんですか！」などが適切でしょう。