「二の腕のブツブツ」と良く言われますが、上腕の外側(後ろ側)を中心に毛穴がブツブツと盛り上がり、時に赤みを帯びる現象は「毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)」と言います。 自覚症状はありませんので、見た目だけの問題ですが、本人が気になるだけでなく、周りから見ても気持ちの良いものではありません。夏でも長袖を着ていたくなってしまうぐらい、美容上は深刻な問題のようです。 原因は不明で、遺伝的な要素が多いようです。治療法もこれといってありません。尿素を配合したクリーム(ケラチナミンなど)を塗ったり、皮膚科ではサリチル酸ワセリン軟膏を処方したりしますが、どれも気休めか、症状を緩和する程度です。二の腕のブツブツを直すと称する市販薬もありますが、シミやホクロを消すのが難しいのと同様に、毛孔性苔癬をキレイに消すのは無理があります。 しかし、毛孔性苔癬はある年齢を過ぎると、自然に消失するといいます。 主に思春期から青年期など、最も外見を気にする時期に出やすいので、全く憎い存在なのですが、根気よく薬を塗っていれば(いや、薬を塗らなくても)中年以降にはいつの間にか、消えていることでしょう。 おまじないか気休めと割り切って、薬を塗ってみるのもいいかもしれません。