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「あ~あ。時間ばかりがどんどんたっていくなぁ」
ため息混じりに、こう言い放った自分。機嫌は、良くなさそうですね。この言葉は、いわゆる「焦り」を表す慣用句です。実際、時間ばかりがどんどんたっていくなんていうことは、あり得ません。
事実、腹も立っているのではないですか? それに、気も立っているかも知れない。それは、「たつ」の字が違うではないか? そうかも知れませんが、「経つ」と書いたらもともと、時間や月日しかありませんから、「時間ばかりが経つ」のは元もと当たり前です。それ以外に何が「経つ」というのでしょう?
そう、「時間ばかりが経つ」という表現の裏には、「その間に何も進展しなかった」ということが隠されているのです。過ぎゆく時間に当たっても仕方がない。どうして進展しなかったのか、他にできることはなかったのか、そういうことを反省し、次に訪れる1分1秒をムダにしないために、頭を使って考え、気持ちを整理する必要があります。
時間は、必ずたつもの。それはこの世の定めです。人生とは、1分1秒をどのように充実して過ごし、悔いのないようにするかの戦いです。
焦ってばかりは、ことが進みませんが、そういうときこそどっしりと構えて、未来よりも過ぎた時間のことに思いを伸ばして、心の中で時間の流れをせき止めましょう。
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