ビジネスの場で、「よろしいですか」と聞かれて、「大丈夫」ですとは、あまりスマートではないですね。しかし、代わりに濫用されているのが「問題ない」「問題ありません」「問題ございません」という言い方です。

　どうして、「OK」を意味するのに、「問題」というマイナス要素が「ない」という否定、いわゆる二重否定を使わねばならないのでしょうか。

　「問題ない」は、おそらく英語の「No Problem」から来ているのでしょうが、「モンダイナイ、モンダイナイ」を繰り返す怪しい外人を思い起してしまい、なんだか滑稽ですね。

　「問題ありません」の言い換えの一つは、「差し支えありません」ですが、これも、二重否定的という意味では同様です。

　最もスマートなのは、 「結構です」「結構でございます」という言い回しでしょう。「結構」というと、殿様が「結構、結構」とご機嫌で繰り返す様子を思い浮かべ、ぞんざいな感じがするかもしれませんが、そんなことはありません。