
ところで、スポーツ選手になるためにはそのスポーツが上手ならば良いし、タレントになるためには美貌と適性があれば良いのですが、医者はそうはいきません。いくら医者の適性があって、医術に長けていても、勉強ができないと、医学部には入れないし医者になれないのです。
そんなことから、「自分は本当は医者に向いているし、すばらしい医者になれるはずなのに、医学部に受からないからなれない。これは社会的損失だ」などと被害妄想をもって嘆く若者がいるようです。
これ自体は正論ですが、いくら性格が良くて手先が器用でも、あんまり馬鹿には診察して欲しくありません。でも、ずば抜けて成績が良いことを医師に求める必要もないでしょう。
さて、医学部を何度受験しても合格しないとき、なかなか医者になる夢をあきらめることができない場合もあるでしょう。しかし、悲嘆することはありません。希望の職業に就けないのは 何もあなただけではないのです。身長が足りなくてパイロットになれない人、顔が醜くてアナウンサーになれない人など、たくさんの人がもっと悔しい理由で夢を捨ててきているのです。