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東海道線と中央線は、神田駅・東京駅において線路の方向が同じですので、一件、直通運転が容易に行えそうに見えます。しかし、20世紀の終わり頃に東京駅において中央線は3階に移動させられてしまいましたし、そもそも間に山手線と京浜東北線の線路がありますので、転線は実質的に不可能でした。
東北縦貫線(上野東京ライン)への転線も、重層構造の中、工事は難しいでしょうから、今となっては完全に夢物語なわけです。
もし中央線と東海道線が直通していれば、何が便利になったでしょうか? 東海道線方面から中央線方面に行くなら、湘南新宿ラインを利用して新宿駅で乗り換えた方が早いので、「座り続けたい客」以外には、それほどメリットはなさそうです。新宿より東の、四谷・お茶の水を目的地とする場合ぐらいでしょうか。
このように、湘南新宿ラインの運行開始によって、東海道線と中央線の直通のメリットはほとんどなくなっていました。また、東京駅の中央線ホームは、1面2線で神業的なやり繰りをこなしているので、直通運転することによる車両基地の廃止・跡地開発などができる余地もありません。
上野東京ラインが開通すると、
大半の列車が「東京行」を掲げて走るJR路線は中央線と京葉線のみとなります。東京駅から座って帰れる中央線の強みを、いつまでも維持して欲しいですね。
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