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タモリは、常人を超越した存在であり、感傷に浸ったりすることはない。だから、きっと「笑っていいとも!」の最終回や、「グランドフィナーレ」と称する夜の特番でも泣かないだろうと考えたいものです。
他の出演者はみんな、ボロボロと泣いていたとしても、タモリ一人だけケロリとして涙を見せない。そんな美学が、彼の中にはあるのではないかとさえ感じられます。
ふたを開けてみたら、どうだったでしょうか。サングラスをずらして、目頭をつまむような動作が見られましたが、あれは泣いていたのでしょうか。サングラスの奥で少し光っていたのは、涙でしょうか、光のいたずらでしょうか。
今回のスタッフは、はっきりと悪意を以て、タモリを泣かそうとしていたに違いありません。グランドフィナーレの後半、タモリを絶たせて、出演者が一人ずつ代わる代わる、そしてその半数近くが、泣きながら「感謝のスピーチ」をしていました。これはもう、タモリをサンドバッグに見立てて、泣くまでボコボコと殴り倒しているのに近い状況でした。あの状況で泣かずに持ちこたえるのは、並大抵のことではありません。
しかし、スタッフの悪巧みは、空振りに終わりました。
タモリが泣き崩れることはなかったのです。さすがタモリと言えるでしょう。このタフさこそが、番組を8000回も続けてきた力の源なのですから。
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