婚約指輪の相場として、よく「男性の給料3ヶ月分」というようなことが言われますが、これは誤りです。そもそも、婚約指輪にダイヤモンドを買うのはアメリカだけの習慣で、給料の2ヶ月分と言われていました。その習慣を日本に持ち込んだときに、さらに1ヶ月追加して3ヶ月分としたというのが、宝石業界の陰謀であるということのようです。 婚約指輪は本来、無意味なものです。本当に結婚する二人なのなら、指輪などにつぎ込むお金があったら将来の生活のために蓄えとしておくことの方が正解に決まっているからです。プロポーズの時に高い婚約指輪を渡し、女性はその指輪の値段で、プロポーズに対する返事を決める……なんていうアナクロで滑稽な場面は、現実にはほとんどないといっていいでしょう。 高い指輪を欲しがる女性の側にも問題があります。女性は、「大切にされている」という実感を欲しがるものですが、それは、指輪の値段で表せるものなのですか? そうではありません。本当に大切にされているというのは、大けがをして一生松葉杖になっても、病気で子供を産めない体になっても、なお捨てずに大切にしてくれることです。そういうたとえ話をして、彼氏の表情の変化を観察しましょう。 指輪は、「私に300万円のダイヤを買ってくれる?」「うん」「じゃあ、その気持ちだけで嬉しいから、指輪は買わないで」 という風に持ち込んで、無駄遣いはやめて、実利を取るのがよいのです。