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販売個数の多いマンションは、そうそう簡単に完売できるものではありません。そこで、なかなか完売しないと、売主はあせって、販売価格の値下げを行うことがあります。
まず当然、そこまで踏み切る前に、現場での値下げは行われています。モデルルームの来客や問い合わせのあった客に、いきなり値下げ価格を提示するのです。ですから、自分が契約したマンションはまだ値下げされていないと思っていても、実態として値下げがされている可能性が高く、ましてや自分が契約して6ヶ月たって完売していないマンションは、まず値下げされていると思った方が良いでしょう。
しかし、このように見込み客相手に値下げを提示するだけでは、所詮は不動産サイトやスーモ等の情報誌、チラシを見て興味を持った客だけが対象です。しかし、サイトや情報誌には値下げ前の情報が書かれていますから、集客には効果がありません。
こうして、次の手段は、売出価格の改定という形で、サイトや情報誌に載せる公式の価格そのものを下げて、モデルルームの来客や問い合わせの数を底上げする作戦に出ます。当然、すでに契約済みのお客さんにも値下げがばれてしまいますから、トラブルに発展する可能性が出てきます。このような大幅な値下げが行われても、当然、契約済みの客に対しては差額の返還などは行われないことが一般的です。
しかし、かつては訴訟に発展した事例もあるようですので、
業者としてはなるべくそこまではしたくないのです。要するに、売出価格の改定は「最終手段」であって、そうなる前に、モデルルームの現場では相当な値引が行われていると見るべきでしょう。
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