西武鉄道を抱える西武ホールディングスの筆頭株主であるサーベラス・グループが、西武多摩川線・西武国分寺線などいくつかの路線を廃止するべしと提案したことが、大変な衝撃を呼びました。 しかし、モータリゼーションと少子化の世の中で、首都圏の鉄道も、やがて「廃線」は現実味を帯びたものとなってくるでしょう。特に、サーベラスがあげているような支線・枝線のような路線は、いつ廃線になってもおかしくないものもあります。 天下の東急電鉄でも、池上線・多摩川線などは、長い目で見れば存続が危ぶまれることはあきらかです。池上線の五反田駅付近の高架は保守や作り替えにも費用を要しますし、10両の電車が走る路線に比べれば、2~3両しか走らない路線は保線コストも割に合わないでしょう。 小田急線も、多摩センターに至る路線は京王電鉄と重複し、将来的には不採算に転落する危険性が大きいと言えます。 大手私鉄の本線が廃止になるときには、おそらく末端(都心から遠い方)を廃線にする形で、営業区間がどんどん短くなる形になるでしょう。このとき、地元自治体からは三セク化の提案が出てくるかもしれません。 東武東上線などは、末端部分はローカル線色が強く、最も早く廃線の日が来るかも知れません。 同じく、東武伊勢崎線やその支線も、廃止は時間の問題と言えそうです。逆に、東急田園都市線のように終着駅が乗換駅となっていたり、東横線のように両端が主要ターミナル(渋谷・横浜)となっている場合には、廃止の危機はなさそうですね。