工事が進められている、東京～上野間の高架線、通称「東北縦貫線」。開通すると、東北線・高崎線から東海道線方面への直通運転がなされ、宇都宮・高崎方面から東京駅まで直通で行かれるようになります。

　この工事の狙いは３つで、１つは、東北線方面から東京駅へ行くために上野駅での乗り換えが不要となること。２つめは、それに伴い、山手線の混雑区間である上野～御徒町間の混雑が大いに緩和されること。３つめは、直通による車両運用で田町車両センターが不要となり、再開発など有効利用ができること。

　ところで、常磐線沿線の住民も、常磐線が、上野駅から東北縦貫線を使って東京駅へ乗り入れることを悲願としています。何しろ、大宮方面はもともと京浜東北線で東京駅直通ですし、湘南新宿ラインで新宿・渋谷へも直通しています。常磐線だけが上野止まりでワリをくってきたというわけです。

　しかし、上野駅の線路配線を見るや、 常磐線は東北縦貫線に直通できないことはないですが、常磐線のたくさんあるホームのうち直通可能なのは１つだけ。そして、もっぱらの噂なのは、「常磐線は見捨てられる。東京駅まで行くのは、スーパーひたち等の有料特急だけだろう」という見方です。