御嶽山が噴火して、多数の死者を出したことから、わが国でも急速に火山の噴火に対する危機意識が高まっています。これまでも富士山の噴火の可能性については指摘されるところではありましたが、こういったことに鈍感な人たちは響かず、気にせずに登っていたところがあると言って良いでしょう。 「地震と違って、噴火の場合は予兆があるから、突然噴火したりはしないから大丈夫だよ」 これが、火山安心論者の唯一のよりどころだったと言って良いでしょう。しかし、御嶽山の噴火は、噴火の予知など全くアテにならない、特に、水蒸気爆発ならいつ起きてもおかしくないという現実を私たちに教えてくれました。 富士山は、元々、活火山で、いつ噴火を再開してもおかしくないのです。そういう意味で、登るなとは言いませんが、危険を覚悟の上で登るべき山です。当たり前ですね。 日本の山岳信仰と、噴火は、密接に結びついているとも考えられます。 いつ怒り狂ったように噴火するか分からないからこそ、そこに人智を越えた力を感じ、そして災害を収めるために、信仰して祭った。富士山も、例外ではないかもしれません。 噴火が怖いなら、富士山になんて登らないことです。