かつてに比べて、若者の海外離れが進んでいると言います。以前であれば、卒業旅行代わりに海外旅行に行くのは定番でしたが、最近の若者の内向き志向はとかく激しく、一度も海外旅行を経験しないまま社会人になることも珍しくありません。

　また、入社しても海外転勤などは以前は花形とされていましたが、現代では海外転勤を嫌がる若手社員の方が多く、初めから海外転勤のある企業を敬遠して受けない就活生も多いのです。

　海外に事業所や支店がない会社であれば、海外転勤のリスクは低いでしょう。しかし、海外出張は、グローバル社会が進行した今では、どの会社でも命ぜられる可能性はあると言えます。

　海外旅行の経験無しに、初めての海外が出張だったなんていうことも、現実になってきています。

　海外出張は一人で行くケースも多く、 海外経験がない人には少しきついかもしれません。そんなとき、海外出張を拒否する権利は、社員の側にはあるのでしょうか？　もちろん、拒否するのは人として自由です。しかし、会社はそれでも命令する権利があり、社員があくまでも従わない場合は、職務命令違反で解雇事由に相当するとも考えられます。