職場でのイベントとして今なお人気があるのが、お花見。また、花火大会の鑑賞もそうですが、とかく、若手社員が早めに行って、全員分の場所をシートを敷いて確保しておくことを命じられます。

　まず、勤務時間内に命じられた場合は、これは当然、業務です。「有休を使って場所取りを命じられた」なら、完全に、労働基準法違反で、ブラック企業だと断じて良いでしょう。会社は、有休休暇の使い道を指示することはできません。

　また、勤務時間外に命じられた場合はどうでしょうか？

　これは大変難しい問題を孕んでいます。花火大会は普通、勤務時間外ですし、花見も夜桜なら勤務時間外です。社員に強要してこれらに参加させるのであれば、勤務の一環と見なし、花見の時間そのものに残業代を出すべきですから、場所取りの時間も当然、残業代の支給対象です。

　しかし、そのような花見は稀です。自由参加だけど実質的に強制参加、という形で行われますので、残業代など出るどころか、会費を取られる可能性だってあります。従って、イヤイヤ場所取りをして、残業代が云々などと 文句を言うくらいなら、花見への参加自体を拒否するべきなのです。自発的に花見に参加する身分では、場所取りぐらいは下っ端がやるのは仕方がないですから、文句の言いようもありません。