引越を伴う転勤は、多くの人にとってはどちらかというとイヤなものです。「憧れの東京に転勤」とか、「転勤先から地元に帰る」という転勤ならともかく、会社の都合で一方的に飛ばされて引越も余儀なくされるのですからたまったものではありません。 おまけに、アフターファイブや休日も、今までと同じようには過ごせませんから、プライベートやその人間関係まで取り上げられたも同然です。転勤こそ、正に、サラリーマンの悲哀どのものです。 とにかく、辞令が出てしまったら手遅れなので、転勤は打診のうちにハッキリと断る必要があります。「断る権利はない」などと弱気になっていてはいけません。毅然とした態度で、「困る」ということを意思表示しておくことが重要です。 気をつけなければならないのは、「会社のために尽くす気がない」とか、「仕事より自分のことが大切なんだな」と思われて、評価をおとしてしまう事です。仕事へのやる気を見せつつ、転勤を断るところがポイントです。 それには、現在の仕事や、現在の上司へのこだわりや愛着、また顧客と接する仕事であれば、お客さんを投げ出して他へは行けない、というような姿勢を見せます。 また、自分勝手とは思われない最も良い口実は、 「家族の介護」です。必ずしも家族と同居していなくても、近所に済んでいる家族や親族のところを訪れて面倒を見ていることにし、自分がいなくなると、その人の生活が成り立たないことを訴えると強力でしょう。