受験というのは正に悲喜こもごもといったところですが、中でも最難関と言われる東大を受験するには、涙ぐましいほどの努力をする人が大多数です。従って、不合格だったときに最も悔しい思いをするのも、おそらく東大でしょう。

　東大クラスの大学を受ける場合には、視野が狭くなっていることがあるので、東大に合格することが全てで、落ちたら破滅だ、ぐらいに考えてしまう人もいるでしょう。こういった考えが、受験に失敗→自殺、という最も不幸な図式を作り出してしまうのですね。

　人間、顔だけではないし、学歴だけではありません。長い社会生活の中で、学歴なんていうのがいかに無力でくだらないものかを分かっていくはずです。また、頭がとても良くても東大でない人や、頭がとても悪いのに東大に行っている人もいるのですから、出身大学など開くまでも指標に過ぎません。

　もちろん、自分よりも成績の悪かったはずの同級生や友人が、 東大に受かっているのを目の当たりにすると、やるせなさがこみ上げてくるでしょう。そんなときは、このように考えて心を静めましょう。「なんだ、東大ってバカでも入れるのか。よかった、そんなところ行かなくて」