福島第一原子力発電所の事故以来、健康を大切にする人たちを中心に、食材の産地を吟味する人が増えてきました。産地が表示されていないものもたくさんありますが、「有明産海苔使用」とか「瀬戸内海産かたくちいわし使用」とか表示されている商品もあります。

　注意しなければいけないのは、「○○産○○100％使用」などと書かれていなければ、ルール上は、50％以上使用していれば良いという点です。ですから、「有明産海苔使用」と書いてある場合は、51％が有明産で、残りの49％が仙台湾か千葉産の海苔かもしれないのです。

　こと放射性物質による汚染を気にしている場合にはこの違いは深刻で、いかに50％を特定産地のものが占めていようと、残りが福島産では元も子もないからです。むしろ、産地を表示しなくても良いから、正確なベクレル数値か、「福島および近県のものは使用していません」という表示が求められるでしょう。

　ちなみに、「○○産○○一部使用」は、 本当に１粒でも入っていれば表示できてしまうようなので、注意したいものです。家族や子供の健康を守るために、私たちの世代は死ぬまで、スーパーで産地表示とにらめっこが続いてしまいますね。