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温泉と放射能 福島第一原発事故を経て

 
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 福島第一原子力発電所の事故は大量の放射性物質をまき散らしましたが、農産物や水産物への被害が甚大であることは誰でも知るところです。では、温泉はどうでしょうか?

 温泉は地下水ですから、基本的には雨水が地面にしみこんでたまったものです。当然、地表に降り注いだセシウムと一緒に地下水を形成しますから、ある程度の放射能汚染が考えられます。温泉として湧出している分が高濃度の汚染水になることは確率としては考えにくいですが、飲料水とことなり、放射性物質の検査は通常しないと考えられるので、気にはなりますね。

 少なくとも「飲泉」つまり飲むことはやめた方が良さそうです。元もと、温泉にはヒ素などの有害金属が微量含まれていることがあり、ある程度のリスクがあります。

 一方で、ラジウム温泉やラドン温泉などの放射性物質を活用した温泉もあるくらいですから、温泉文化は放射能には比較的無頓着なのかも知れません。

 ところで、温泉旅館で心配なのは、温泉のお湯そのものの放射能汚染よりも、出される料理の方です。野生の山菜やきのこは、最も放射能汚染の危険が高いものの一つです。また、イワナやアユなどの川魚も、高濃度の汚染がたびたび見つかっています。野生のイノシシや鹿などの肉を出す旅館もありますが、野生動物は温泉された山菜や木の実を食べているので、かなりのリスクがあります。

 また、温泉のお湯を使って炊いた粥を出す
ケースもありますが、これも気になります。しかし、山菜やきのこに比べれば、安全かも知れません。

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