中年になると、腹回りが出てくるのは仕方のないことです。この対策として、「ジムに通う」「ジョギングをする」というのは、意味のない行為ですからやめましょう。痩せていても、腹は出るのです。腹を引っ込めるのと、痩せるのは、別の現象です。

　腹を引っ込めるのに最も有効なのは「ドローイン」と言われる体操で、ヘソのあたりを意識的にうんと引っ込ませる体操を30秒×5回やることであることは、知られています。しかし、これでは何の商売にもつながらないので、テレビや新聞や雑誌、大手Webサイトでも積極的に取り上げることはありません。

　そこへ行くと、ジムの運営は儲かりますし、ジョギングも、シューズやウエアなどの売上げ、マラソンイベントの盛り上がりにつながるため、経済界には都合が良いのです。しかも運動をするとお腹がすくので、外食産業やコンビニも儲かります。従って、食べてしまうから結局痩せないのですが、これがダイエットを取り巻く金の亡者たちの図式ですから仕方がありません。

　運動によって痩せるためには、 そのあとの空腹に耐えることとセットと考えなくてはいけません。でも、それなら、運動しないで空腹に耐えるのと同じです。「空腹に耐えたくないから、運動で痩せよう」は間違いです。