住宅ローンの返済が厳しいと感じる人が、年々増えているように感じます。実際、借金苦というのは自殺の主たる原因の一つですから、なかなか大変なのは当然です。そこで、いろいろな出費を切り詰めていくわけですが、当然、節約には限界があります。

　こういった人たちに共通するのは、もはやローンを返済することが人生の目標でありライフワークになってしまっていることです。しかし、住宅は生きる目的ではなく手段であり道具ですから、気持ちの切り替えが必要です。

　最終的に心配なのは、「家を売らなきゃいけないこと」「家を取り上げられ、無一文でたたき出されること」です。しかし、それは本当にそれほど大変なことでしょうか？　一生賃貸住宅に住んでいる人もたくさんいるのです。

　最近では、各銀行がローン返済に関する窓口を設けていることが多く、ここに「返済が苦しい」と訴えることがまず第一になります。相談すると、即、家を競売されて叩き出されると恐れている人もいるようですが、必ずしもそうではありません。返済期間を伸ばして一時的に月々の負担を軽くするとか、生活費の見直しなど、さまざまな相談に乗ってくれる心強い味方です。何しろ、銀行は、抵当となっている家を売却してもローンの残債に満たないことが多いので、家を売らせることの優先順位は高くないのです。

　借金は、人をノイローゼにして、 判断を狂わせることがあります。ですから、返済がキツイと感じたら、早めに相談することが大切です。