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多摩田園都市 住み良さと人気の秘密

 
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 東急田園都市線の、おおむね宮崎台以遠は、東急が分譲・開発した「多摩田園都市」と呼ばれ、人気の高級住宅地となっています。特に、「美しが丘」の地名で知られるたまプラーザ周辺をはじめ、青葉台、鷺沼、あざみ野など軒並み、人気の住宅街となっています。

 素直に考えれば、渋谷まで直通とはいえけっこう駅数もあり、神奈川県(一部町田市)であり23区ではありません。そんなところが、どうしてここまで人気があるのでしょうか?

 そもそも田園都市とは、ハワードの田園都市構想による都市計画思想の一種で、それに基づき東急が分譲した一帯の地域が東急田園都市です。その思いは路線名にも込められており、以前は渋谷~二子玉川間は別の路線でしたが、名称を統一して、渋谷から東急田園都市線という単一の路線となっています。

 田園都市線は混雑を極め、渋谷駅でのホーム設備も脆弱なことから増発もままならず、通勤が大変です。

 人気の一つは、古谷一行主演のテレビドラマ
「金曜日の妻たちへ」が田園都市線沿線という設定で作られたことにあるでしょう。また、都市は南西部が高級住宅地として栄えるという法則があり、これに合致すること、比較的裕福なサラリーマン層で初めて買える価格設定(ただし、本当の金持ちは買わない程度)ということで、似たような年齢層・似たような「中の上」家庭が住むことで、環境だけでなく、沿線文化や教育・自治会などが洗練されていったものと考えられます。

 しかし、そういった多摩田園都市も、他のニュータウンの例に漏れず、現在、曲がり角にさしかかっていると言えます。それは、分譲をほぼ終えて新規の流入がないこと、沿線住民の高齢化、それにともない、子供達は都心のマンションへ、親世代も老後をマンションに住み替える例も多く、ゴーストタウン化しないようどのように工夫していくかが今後の課題と言えます。

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