1990年代が、東京において最もデパートが栄えていた時代でしょう。しかし、次々に廃業・閉鎖に追い込まれ、東急日本橋店、有楽町そごう、西武有楽町店が閉鎖に追い込まれたのは大きくニュースになりました。

　ここでは、大胆にも、今後、閉店が予想される百貨店はどれか、最終的に残るのはどれか、について検証していきます。

【数年以内の閉鎖の可能性が高いもの】

松屋浅草……すでに大半のフロアを閉鎖ずみ
東急東横店（渋谷）……渋谷駅解体工事に伴い休業、建て替え後新ビルに入居希望するもその時点では業態変更か

【閉鎖が遠くないもの】

東急本店（渋谷）……立地が悪く客足遠のく
髙島屋新宿店……開店以来赤字連続、賃料負担重く
松坂屋銀座店……複合ビルに建て替えに伴い休業、新ビル完成後は業態変更か
プランタン銀座……地区に競合多く、ブランド力の弱さが足を引っぱる
阪急百貨店有楽町店……地区に競合多くメンズ集中に活路見出すが及ばず
松坂屋上野店……上野地区の衰退に伴い業績悪化
京王百貨店……主力客層の高齢化に歯止めかからず、建て替え工事後に業態変更か
西武渋谷店……地権者とのトラブル抱える小規模店舗、訴求力低下

【10年先以降が危ういもの】

松屋銀座……地区競争激しく三越に敗退、企業体力及ばず
小田急百貨店……地下鉄ビルを解約し店舗面積縮小、後にじり貧か
東武百貨店池袋店……東武旗艦店の意地で踏ん張るも、西武とのチキンレースに陥り敗退か
髙島屋東京店……三越本店と競合し客層も重なり、生き残るはどちらか一方が宿命

【最後の砦】

銀座三越……地域シンボル的存在で銀座地域一番店、後に銀座唯一の百貨店に
大丸東京店……東京駅という立地の優位性いかすも、リニア時代は品川に客流れる
日本橋三越……赤字に陥るも歴史的・遺産的価値から、伊勢丹が最後まで支える
西武池袋本店……埼玉方面住民から圧倒的支持、立地の優位性生かし持ちこたえるか
伊勢丹本店……事実上の百貨店の雄、最終的には財界を挙げて支援してでも生かす

【番外編】

バーニーズニューヨーク（新宿）、和光（銀座）……この10年を乗り越えられるかがカギ