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瀕死の上野 手も足ももがれ身も細る惨状

 
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 東京の北の玄関口といわれた上野駅とその周辺は、往年の輝きを失い、さびれつつあります。この40年は、正に上野にとっては逆境続きだったといえるでしょう。

 上野駅をターミナルとする京成電車は、押上から都営浅草線に直通を始めましたから、上野~青砥間はローカル路線の意味合いが濃くなってしまいました。上野動物園のパンダ人気は多摩動物園のコアラ人気に取って代わらました。

 最も痛手なのは、東北新幹線の東京駅延伸でしょう。それでも、当初は上野に駅すらできない構想だったようですから、なんとか首の皮一枚つながったというところでしょうが、東北・信越・新潟方面へのターミナル機能は、完全に東京駅に奪われ、上野を通過する新幹線まで設定されている始末です。

 たのみの中距離電車、宇都宮線・高崎線ですが、
これも東北縦貫線の完成により東京駅方面へ延伸、見方によっては東海道線方面からの直通客も見込めますが、実際にはそんな人はいないでしょうから、中距離電車のターミナル機能も失うことになったわけです。

 もうこうなってくると、上野とは常磐線のターミナルでしかなくなります。しかし常磐線も京成線も、日暮里で山手線に乗り換えるケースが多く、上野はオマケでしかありません。かつての交通の要衝は、見る影もなく、素通りの街、そして、行かない街へと没落してしまうことになるとは誰が想像したでしょうか。

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