不動産売買では、最初の意思表示の段階で「申込金」という名目のお金を払うことが一般的です。これは、契約をしなかった場合には無償で返金されることが一般的です。

　新築マンションのモデルルームに行き、気に入って申込金を払ってしまったが、かえって良く考え直すと買うのをやめたいというのは非常に良くあることです。全く遠慮はいらないので、キャンセルするのが良いでしょう。キャンセルの口実も特にいりません。もちろん、業者側はキャンセルしにくいようにあの手この手を言ってきます。実際、申込金を返してもらいに行くのが気まずくて億劫だ、というのが、キャンセルを防ぐのに有効に働いていると言えるでしょう。

　もし、業者に半ば脅されて、とても申込金を返してもらいに行けないという場合、申込金の振り込みでの変換にはまず応じてくれないでしょう。その場合は、申込金は放棄してしまうということも選択肢に入れて良いのではないでしょうか。たかだか10万円程度のお金ですから、それを放棄して、気の進まない大きな買い物をやめられるのであれば、安いものです。安い授業料です。あまり繰り返しているとブラックリストに載ってしまうかもしれんせんが。

　返してもらいにいった場合には、もう一度しつこい勧誘を 受ける可能性もありますので、心して行った方がよいでしょう。第三者に同伴してもらうと、より安心かも知れません。