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 鉄道会社には、駅によって理不尽な優遇や冷遇をする、不思議な性質があります。

 例えば乗降客数がどんなに多くても、JR東日本は渋谷駅を主要駅に位置づけようとはしません。埼京線や湘南新宿ラインも「イヤイヤ停めてる」と言える状態に見えますし、成田エクスプレスもかつては多くが通過扱いでした。

 この理由の一つに、JR東日本が「井の頭線を異常に敵視している」ということを指摘する人もいます。渋谷~吉祥寺を短絡する井の頭線の存在は、中央線の多摩方面から城西・城南方面へ向かう利用者を奪ってしまう可能性があるからです。そこで、吉祥寺にも中央特快を停めず、渋谷も極力冷遇することで、乗客の減少に歯止めをかけようというものです。しかし、この分析は明らかに間違っているでしょう。

 JR東日本にとっては、渋谷駅は、中核駅である新宿駅にあまりに近いため、扱いにくいという点も見逃せないでしょう。

 また、渋谷駅には、JR東日本がルミネや駅ビルを開発する余地が少なく、
商業的に旨みが少ないという見方もあるようです。反面、恵比寿の厚遇ぶりは目を見張るものがあり、埼京線や湘南新宿ラインを停めるだけでなく、駅ビルも充実していますから、対照的ですね。

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