ＪＲ渋谷駅周辺の再開発が目白押しです。既に完成した渋谷ヒカリエの他に、駅本体も銀座線や埼京線のホーム移設、駅ビルの高層ビルへの建て替え。そして、旧東急プラザの建て替えと、桜ヶ丘地区の再開発。そして、広大なペデストリアンデッキの整備。

　対するＪＲ新宿駅周辺も、甲州街道の跨線橋架け替えに伴う高速バスターミナルの整備や、旧コマ劇場の跡地開発などありますが、渋谷ほどの大がかりなものはありません。

　では、一連の再開発が終わると、ビルの老朽化が進んだ新宿地区よりも、渋谷駅周辺の方が華やかで発展した街になるのでしょうか？

　華やかさではそうかもしれません。華やかさは新しさでもあるからです。しかし、現在計画されている渋谷の再開発が完了すると、オフィスはかなりの面積が供給されることになり、それに見合うだけの需要があるかが心配されるところです。

　渋谷駅周辺は、ビジネス街というイメージがなく、一部の業種（ＩＴなど）を除くと、 どちらかといえば敬遠するエリアです。交通の便は悪くありませんが、実はオフィス立地にとって交通の便はあまり重要ではありません。

　ビジネス街としての地位を確立している西新宿地区のようなわけには、簡単にはいかないでしょう。