かつては美容院と言えば、商店街にある個人経営のものが多く、客と美容師さんは友達同士も同然で、和気藹々とやっていた床屋同然の状態でした。しかし、最近では名称も美容院から美容室・ヘアサロンと変わり、男性も行くようになり、カット台が５～１０程度ありスタッフもたくさんいるところが普通になりつつあります。

　そんな中で、美容室で店員と会話するのが苦手、と言う人は意外に多いようです。当然、人と人ですから、合う・合わないがあります。誰とでも話が合うO型のようなスタッフとお客さんなら、友達感覚で会話も弾みます。一方で、男性スタッフと女性客がため口で話しているのをみていると、こいつらは仕事しているのか、と思ってしまうこともありますね。

　話したくないようなスタッフさんは、多くの場合スタッフの会話の資質に問題があります。無理やりしゃべっている、仕方ないから話しかけている、というのが相手に分かってしまうのです。「今日はお仕事お休みですか」「これからどちらか行かれるんですか」などという定番の質問は、口調によってはお客さんに探りを入れているようで、好感が持てませんね。

　美容師も客商売ですから、当然、会話力も求められるというものです。 希望の髪型を聞き出すのも能力ですし、美容室での施術は時間がかかりますから、楽しく過ごしてもらうためには、会話が得意なら話しかけ、不得意なら無理に話しかけないといった姿勢も必要でしょう。